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  • 執筆者の写真Rutile Design

テナント選びは慎重に

これから店舗を開業する方、移転をする方、2店舗目を出店する方。

新築でなければテナント探しから始まることが多いと思います。


新築であればだいたいのことが自由にできるのですが、

テナントは様々な条件が発生します。


ルチルデザインに問い合わせをしてきてくださる多くの方はテナントを

先に決定してからという方が多いのですが…


できればテナントを決定する前に相談してほしいのです( `ー´)ノ


オフィスの場合はあまり関係ありませんが、

特に飲食店や美容室など設備工事の割合が大きくなる店舗の場合は要注意です。


更に、ちょっと怪しいテナントだと飲食店で募集していても

よくよく調べると法律的に実質飲食店で営業不可だった…

なんてこともたまにあります。

(前回の借主が飲食店であっても)


いざテナント契約して、工事業者に相談したら

厨房を設置するにはとんでもない工事費用がかかってしまうことが発覚した、

設計の相談をしたら既存の状態が法律的に違法な状態であることが発覚した、

などなど…


後悔する方をたくさん見てきましたので、できればテナント選びよりも先に

私に相談してほしかった…と思うことが多々あります。


多くの方が予算をあらかじめある程度決定した状態から始めると思います。


例えば、全体の予算が500万円でステーキレストランを始めたくて、

それなりにデザイン性にもこだわりたいとします。


その時点でテナント選びは飲食店の居抜き物件一択です。


スケルトンや、事務所仕様のテナントからスタートさせるには圧倒的に予算が足りません。

見た目はどうでもよくて、とりあえずお店を始められれば良いという感じなら

居抜きでなくとも実現できるかもしれません。


条件に合う居抜き物件でよさげな候補があれば、

まずは設計か施工のプロと一緒にテナント見学するのが良いと思います。

※プロといっても様々ですが店舗工事慣れしている人でないと判断はできないと思います

現状をプロに見てもらって、必要な設備がスペース的に確保できるのか、

また、その工事にだいたいいくらかかるのかあたりをつけます。


希望のプランを実現するのに必要な法律のチェックも必要です。

保健所と消防の要求を満たすのに意外と工事費がかかる場合があります。

ここが意外な落とし穴で、まっとうに申請や検査を受けていないお店が

多いので前回がカフェだったから今回も問題なくカフェで営業できると

思ったら大間違いです。

その過程でテナントのオーナーさんの過失が発覚してしまう場合があるので

その費用をオーナーと借主のどちらが負担するのか、なんてことでもめたりもします。


札幌の場合は地域で条例の判断が大きく変わります。

中央区は保健所も消防もやや厳しめの傾向です。

他区で許されていたことも、中央区ではダメ!と言われることがあります。

もっというと担当者レベルで言うことが変わるので慎重な判断が必要です。

千歳や江別など少し地方に行くとやや判断が緩くなっていきます。

意外と道東など田舎に行くと独特なルールや認識があったりして

札幌よりも厳しい時があります。


それらをいろいろ検討して、

予算内で実現できそうならやっとテナント契約。

という流れが安心です。意外と手間がかかるのです。


更に、テナントは最後退去するときに現状復旧が必要になります。

柔軟なオーナー様だとそこまで厳しく言われたりしないですが、

新築物件だとそこまでしなきゃいけないの??というところまで

要求されたりもします。


エアコンの取付けに必要な新たな壁の穴あけなどは

嫌がられる傾向があります。

円山や双子山とか高級住宅街の中だと

デザインにも規制がかかったり、オーナー様の許可が必要だったりすることもあります。


テナント選びは本来これらを全て考慮して行わなければならないので

意外と大変な作業で、素人だけで判断するのはとても危険です。

後悔しないためにもテナント選びは慎重に行いましょう…。




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