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執筆者の写真Rutile Design

食べる土シリーズ

更新日:2023年5月30日

私のお気に入りレストラン、クロスホテルの《restaurant hache》(アッシュ)。


こちらのお店は野菜との向き合い方や、

サービスの距離感・気遣いがとても自分とフィットしていると感じます。


私はお肉を食べないペスカタリアンなので、

野菜がメインのアッシュは食べられないものが

少なくてとても良い。


しかも、事前にペスカタリアンだと伝えておくと

ちゃんと生ハムをサーモンに差し替えてくれたり、

メニューとは別にシーフードを用意しておいてくれたりと、

とても細やかな気遣いがとてもありがたい( ;∀;)


一般的なフレンチは肉食わせてなんぼ、

というようなスタンスが多いと思いますが、

アッシュは野菜メインでフレンチで多用される

バターなども控えめなので満腹でも全然胃もたれしない。


毎回見たことのない野菜やシーフードに出会えて、

デザートまできっちりおいしくて完璧なお店です^^


正直、☆を持っている1人3万円のフレンチよりも

ずっと精神的充足感があり、ワクワクや感動がとまりません。


味付けも野菜の味を活かすためかかなり薄味で

私にはぴったりです。でも野菜のうまみがあるから

ちゃんと美味しいのです。


あの手この手でこねくりまわす一般的なフレンチの手法とは違った、

日本的アプローチだけど味はフレンチ(?)みたいな

楽しみ方ができるお店だと思っています。


中でも私が好きな「土」シリーズ。

数年前からずっとある演出のひとつですが、

この食べられる土の前菜があるときはとてもワクワク( *´艸`)




土に見えますが、パン粉をイカ墨で黒くしているらしいです。

なので食べると若干海の味がして、これがまた美味しいw


この前はアスパラが刺さってました笑




植木鉢をひっくりかえす演出もちょっと

イケナイことをしているようで

なんだか背徳感があるのです。






この時は土の中からユリの根がごろんとでてきました。

ねっとりとしたとてもあま~いユリの根で、

糖度を上げるために長期間寝かせているのだとか。


土と食べると最高です。


このような土や植木鉢の演出は

海外の高級フレンチでもよく使われていますが、

安易にそれをパクって中途半端に手を出すと

残念な感じになります。


アッシュの野菜の素の味を生かして、

美味しく食べてもらいたい、というコンセプト(たぶん)

と、この演出がマッチしているから感動できるのです。


また、本来土に埋まっていないもの、例えばトマトとかを

この植木鉢にぶちこむのもなんか違うと思うのです。

たとえそれが美味しかったとしても、私は違和感を感じます。


建築やデザインと同じように、

お料理にも


「なぜ、これらを組み合わせたのか」

「なぜ、この切り方にしたのか」

「なぜ、この皿にしたのか」


など、根拠や理由があればるほど

美味しいし感動します。


更にそれらの「根拠」をこれ見よがしに説明しない美徳が

私は好きです。

たまにフォーマットのように料理の説明するフレンチありますが、

あんま好きじゃないです。


アッシュで更に料理を美味しくするエッセンスとして、

スタッフさんの説明能力があると思います。


お名前がわからないのですが、マスクしたお顔が

チャゲアスのASUKAさんに似ているので

私は勝手にASUKA様とお呼びしている方がいます。

とてもダンディです。


ASUKA様は私がこの野菜なんだろう?と口に出さなくとも

目線や雰囲気でそれを察してくださって説明してくれます。


その野菜がどこでとれてどんな風に育てられているから、

この調味料とすごく合うんです!というようなより料理が美味しくなるような

お話をイイ尺で盛り込んでくれます笑


お料理も素晴らしいですが、

サービスも素晴らしいからより美味しいです。


特別な日のお食事はぜったいにがっかりしたくないので、

最近はアッシュに行きがちです…。

絶対的な安定感があるから。





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