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美容室がコンビニの4.5倍存在する謎

  • 執筆者の写真: Rutile Design
    Rutile Design
  • 3月16日
  • 読了時間: 6分

美容室はコンビニよりも多いというのはよくきく話ですが、

AIにきいてみたらなんと4.5倍も存在するのだとか。


理由は以下の通り

  • 美容室は、比較的開業しやすい

  • 美容に対するニーズの多様化


え?('Д')


ニーズの多様化はすごくわかる。


店舗設計をやっている私としては

美容室って開業しやすいとはあんまり思わないのですが…。


確かにホテルよりは開業しやすいけど。


美容室ってけっこう初期投資かかるし

ライバルも多いし、場所によっては

1km圏内に何軒も美容室あったりします。


そして飲食店ほど差別化できないし、

結局はホットペッパーに牛耳られているし

AIの言う「比較的開業しやすい」というのは

何と比べてなのかはわかりませんが、

少なくとも設計の身としても美容室の設計は

わりと寸法シビアだったり、個人の感覚で

「使いやすさ」がまちまちだったりで

まあまあ大変です。


美容室はコンビニの4.5倍存在するということは

それだけ毎年たくさんの美容室がつぶれているということです。


飲食店も似たようなものですが、

たくさんお店できてたくさん潰れます。


私の中のイメージではどちらかというと

美容室よりもカフェの方が気軽に始められて

キラキラしたイメージだけで始めて

潰れるパターン多いように感じます。


美容室は客単価わりと高くできるけど

カフェは客単価低いうえに長居される可能性もあるし

調理師免許必要なわけでもないし

憧れだけでカフェやって失敗する人多い。


カフェの経営はわりかし他で儲かっている人が

税金対策や対外的なアピールためにやるのは

理にかなっていると思います。


よっぽどうまくやらなければカフェは儲かりません。


一方美容室はカフェと違い、生きていくのに必要な部類の

サービスに該当すると思います。


定期的に絶対に髪は切らなければならないし、

メンテナンスをしなければなりません。


だからこそ、私は美容室に居心地の良さと

ストレスにならないスタッフにさんを求めます。


特に私の場合は毎回縮毛矯正かけるので

一回で4~4.5時間かかります。


その4時間がもし、ちょっとイラっとするスタッフだったり

人の視線が気になるレイアウトのお店だったり、

落ち着かないインテリアの美容室なら今後二度と

行くことはないでしょう。


当然、人によってその「居心地の良さ」が異なるので

万人に合わせる必要性は全くありません。


男女でも大きく異なりますし、世代やライフスタイルによって

求めるものは変わります。


飲食店でも同じことですが、

美容室も共通するのはお店に入った瞬間、

ホットペッパーで写真を見た瞬間、

あぁ、このお店はこういう客層をメインターゲットにしているのか

と理解できる作りになっているかどうかが重要だと思います。


つまり、期待しなければがっかりもしない、ということです。


例えば、「男の餃子屋」という名前の飲食店があったとして

既に店名から既にコンセプトがまるわかりです。

外の看板に大きく書いていればなおのことはっきりします。


そしてメニューは全部がっつり大盛、脂たっぷり、濃い味付け。

店内は一人席が多く、特別オシャレでもない代わりに単価が安い。


明らかにたくさん食べる男性をターゲットにしているお店だと

誰もが理解できます。


かといって女性お断りというわけではありません。


ただ、多くの女性は食べきれないし隣のおじさんとの距離も近いし、

好き好んで通い続ける人は少ないと思われます。


ですので、「量が多すぎる」「お手洗いのアメニティが充実していない」

などという文句がでてくる女性はそもそもお店に入らないか、

それを覚悟で入店するということになります。

※稀にそうでない人もいると思いますが


つまり、メインターゲットでない女性は最初から

「期待していない」で入店するかそもそも

入店する選択肢が存在しないということになります。


美容室だとここまでの線引きや客層の選定は難しいと思いますが、

かなり近いことは可能なのです。


例えば、男性のカットに特化した美容室にしたい場合、

当然いわゆる「女性が喜びそうな」甘いインテリアにはすべきではありません。

しかし、女性が全くターゲットにならないわけではありません。

ショートカットの女性は短髪を切りなれている人に切ってほしいはずです。


なので男7女3くらいの割合を想定して

インテリアやサービスを決めていくことになります。


男女では身長差があるので什器や設備は

男女の中間をとると良いでしょう。


もしかしたら男女カップルで髪を切りにくることも

あるかもしれません。他の美容室ではなかなかできないことです。


そんな光景をわかりやすく表現した写真や広告をだしていけば

自然と適切な客層が増えていきます。


これらをインテリアや広告、サインなどで示していけば

少なくともカラーとヘッドスパとくるくる巻き髪したい女性は

予約しないと思うのです。

※稀にそうでない人もいると思いますが


お店に入る前、もっというと予約や興味を引く時点で

客の線引きをしっかりと行っておく、

ということが「誰もがっかりしない」大切な工程なのです。


美容室は特にですがみんなおしゃれな名前で、

ストレートに読めなかったり抽象的な言葉を使う

ケースが多いと思います。


カフェの場合は

「cafe ぽてと」ならじゃがいも料理出てくるのかなとか、

お食事メインなのかなとか想像つきます。


何故か美容室はそういったわかりやすさよりも

オーナーの名前や短さ、響きなどを重視する傾向にあると思います。


また、たいしておしゃれな美容室でもないの

めちゃおしゃれな名前なうえに読みにくいと

ちょっとイラっとします。


Hair salon HADE colorとか

ヘアサロン 女尊男卑とか

わかりやすいネーミングにすればいいのにと思うのですが。


最近は変な名前のカフェとか

やたら長い漫画のタイトルとかもあるので

美容室の名前ももっと多様化すべきだと思います。


建築的におしゃれであることはもちろん重要ですが、

最近は建築費爆上りで法人ならともかく、

普通の個人事業主でおしゃれなこだわりインテリアの美容室を

開業するのは難しくなってきました。


それならば内装にお金をかけずに

ブランディングに予算を全振りした方が

合理的なように思えます。


両方お金をかけられるのがもちろん理想ですが、

とにかく物価が高い…


カフェにしろ美容室にしろ、

ライバルが多すぎるので多様化と

差別化はとても重要になってきます。


適したブランディグでお店作りや

SNS運用をしていけば絶対に差別化できます。


「幅広く、いろんなお客様に来てもらう」は

大手チェーン店に任せれば良いのです。




美容室インテリア

 
 
 

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Rutile Design(ルチルデザイン) / 北海道札幌 / クリエイティブディレクション / フードディレクション

​建築設計 / インテリアデザイン / ブランディング / 空間デザイン / ディスプレイ / 写真撮影 / WEBデザイン

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