インテリアコラム
31/5/2017
フェイクは使わない
現在、様々な内装仕上げ材が存在します。
それらの中で個人的に最も嫌いなのがフェイク商品。
「タイル風クロス」「木目調シート」などなど、安いけれども○○風というものが氾濫しています。
自分は、フェイク商品ほどインテリアを劣化させるものはないと考えています。
しかしながら、実際には予算の壁であったり、店舗だと衛生上の問題でどうしても…というケースは
少なくありません。
しかも、最近のフェイク商品は遠目でみるとニセモノだとはわからないくらいのクオリティのものも
存在します。(高いですが)
けれどもやっぱりフェイク商品を使うと一気に空間が安っぽくなります。
木を貼りたいけど予算が無いから木目調クロス。メンテナンスが煩わしいので、タイル風クロス。
よくあるパターンですが、ルチルデザインではそのようなときは潔く真っ白クロスか真っ白の塗装をおすすめしています。
フェイクを使うくらいなら真っ白にして家具やアイテムで雰囲気を演出するほうがずっとずっと
美しい空間になると思います。
特に店舗の場合、「ウチは素材にこだわっていますから!」というレストランがインテリアを
フェイクでしあげていると残念な感じがします。例えお客様にフェイクである認識が無くても、
その空間に入った瞬間に感じ取る「違和感」や「残念感」は印象に残ると思います。
ホンモノを使っていても残念なお店はたくさんありますが、少なくともフェイクで失敗するよりは良いかと思います。

1/4/2018
意味のないデザインは絶対に×
インテリアのご提案をする時。
どうしても全てが提案の通りにならない場合もあります。
もちろん、オーナー様の考えやセンスを尊重したいですが、そこだけはどうしても……というとき。
オーナー様の言うとおりにすれば満足はしていただけるでしょうが、実際にお店に来るお客様はどう感じるだろうか?オーナー様の知り合いが見たらどう思われるだろうか?
それと同時に、自分の同業者に見せた時に「なんでこんなことしちゃったの?
説得できなかったの?」と言われるかもという恐怖もあります…。
皆様よくイメージで写真をもってきてくださいます。
しかし、その写真の色が好きなのか素材が好きなのか雰囲気だけなのか統一性がなかったりで
誤解を生みやすい方法でもあると思います。
好きなものを寄せ集めてもよくならないのは当たり前、そこに理由が無いからです。
せっかくシンプルにまとめた空間に、ただ好きなブランドだからという理由で
ごてごてのデザインのソファやラグをおくと本当にがっかりです。
意味のないデザインは空間を劣化させます。
そこで、何故そのデザインを提案したのか改めて説明致します。
色も形も素材も全て理由があって決定しています。
「ただなんとなく」とか、「好きだから」は不調和を生み出すので絶対にやりません。
ですので、どうしても採用したい色や家具や素材があれば先に教えて頂けると助かります。
例えば、絶対にこの家具を使いたい!という強い想いがあるのなら、それにあわせてコンセプトや
インテリアのデザインを考えることが出来ます。
実際には予算の問題やスペースの問題などで全てが実現できるわけではありませんが、
少なくとも優先順位をはっきりさせることはできます。
本当は白で統一したかったけど、特注色になって高価なのでここは邪魔にならないグレーで予算を
抑えるとか、デザインを損なわずに工夫する選択肢はたくさんあると思います。
そのためにコストからデザイン全てをコーディネートするルチルデザインがあります。
